国宝犬山城天守がある愛知県犬山市には、戦国時代から伝わるお菓子があります。それがげんこつ飴(げんこつ)。げんこつ飴は犬山城主・成瀬正成(なるせまさなり)が考案したものといわれています。なぜこのお菓子が戦国時代ゆかりなのか?そしてなぜ考案されたのか?その詳細を探ってみます。
犬山名物「げんこつ飴」とは?原材料と味の特徴
これは犬山市でげんこつ飴を製造販売している店舗のひとつ高田屋製菓のげんこつ飴の原材料。
・きな粉(大豆を含む、国内製造)
・砂糖
・水飴
・ごま
・オリゴ糖
・食塩
・砂糖
・水飴
・ごま
・オリゴ糖
・食塩
飴なので糖が何種類も入っていますが、メインはきな粉(大豆)で、食べてみるとごまはアクセントみたいな感じです。げんこつと表現しているので、ものすごく硬い飴というイメージがありますが、普通にスーパーなどで市販されている飴に比べるとかなり柔らかいです。
げんこつ飴の由来は犬山城主・成瀬正成どんな人?
げんこつ飴を考案したのが江戸時代になってはじめて犬山城主となった成瀬正成(なるせ まさなり)です。犬山城自体、戦国時代以前からあった城で、城主も何人も入れ替わっていますが、成瀬正成が城主になると明治時代まで成瀬氏が城主を務めます。また成瀬正成は、江戸時代初期の慶長十五年(1610)に尾張徳川家の祖・徳川義直の補佐役となり、尾張藩創成期の藩政をサポートした人物です。高田屋製菓のげんこつ飴には次のような由来が書かれています。
げんこつのルーツは、犬山城主・成瀬家にさかのぼります。薬の知識が豊富だった徳川家康に仕えた初代犬山城主・成瀬隼人正正成(なるせ はやとのしょう まさなり)が、元和四年(1618)頃、陣中食として滋養効果のある食べ物を考案する中で生まれたと伝えられています。
以来およそ400年、城下町・犬山で受け継がれてきました。「高田屋のげんこつ飴」はその味を守り続け、今もなお皆様に愛されております。
徳川家康は薬に詳しかったのか?
徳川家康は今でいう「健康オタク」で、そのマニアっぷりは当時から有名でした。自分が飲む薬を自分で調合し、身近な者で体調が悪い人にも処方していたそうです。また鷹狩(たかがり)という、野外での軍事訓練にも熱心で体を動かすことにも気を配っていたみたいです。また徳川家康の健康に気を配っていたことについて、静岡大学名誉教授・小和田哲男氏はサライJPで解説しています。
犬山と健康オタクだった徳川家康の結びつきネタとして、忍冬酒(にんどうしゅ)があります。これは慶長二年(1597)に犬山で創業した小嶋醸造がほぼ、当時の原材料と製法で作っている酒です。漢方薬でも使われるスイカズラの花を仕様しており、特徴的な風味と味わいがあります。尾張藩を通して徳川家康にも献上されており、家康も好んで飲んだといわれています。
げんこつ飴はなぜ兵糧に向いていたのか?
これは私の感想ですが、げんこつ飴の原料を見てみると、きな粉やごま、水飴などで、それらの栄養が採れるからだと思います。また原材料を見てみると、すぐに腐敗するようなものは無いので、携帯食や保存食としての役割もあったのでしょう。現に高田屋製菓のげんんこつ飴の賞味期限も数カ月あります。
犬山のげんこつ飴はどこで買える?
犬山市でげんこつ飴を販売している場所の一例です。2026年10月確認。営業時間・定休日や商品の取扱状況は変更される場合があります。
| 店舗名 | 所在地・営業時間 | 特徴・購入方法 |
| 厳骨庵 | 犬山市南古券266 9:00~17:00、水曜定休 |
創業180年以上。黒糖と自家製きな粉を使った「元祖犬山げんこつ」。地方発送にも対応。 |
| 高田屋製菓 | 犬山市東古券164 9:00~16:30、土日祝定休 |
1905年創業。きな粉、黒ごま、抹茶など多彩な商品。通販あり。 |
| 藤澤製菓 | 犬山市東古券161 9:30~17:00(水曜は要確認) |
明治8年創業の老舗。手作りの「藤澤げんこつ」を販売。 |
| 犬山ミヤコホテル | 犬山市東古券35 売店7:00~23:00 |
高田屋製菓のげんこつ飴や詰め合わせを販売。 |
私の感想
犬山市のげんこつ飴は、観光で国宝・犬山城に行った時のオススメのお土産のひとつです。その理由をまとめると以下の通り。- 原材料に保存料や着色料、防腐剤など入っておらず、天然由来のものが多いこと。
- げんこつという割に思ったより柔らかい
- 賞味期限も数カ月ある
- 価格も数百円からとリーズバブル
- 数個単位の個包装のものが多い
- 個人的に美味しいと思う(←1番大事)
犬山城と城下町を散策する時、このげんこつ飴もぜひ、チェックしてみてください。
